鉄鋼材料の材質記号STK（一般構造用炭素鋼管）について

こんにちは！セイゾーです。鉄鋼材料の材質記号「STK」は、一般構造用炭素鋼管を指します。以下に、「STK」の特徴と用途について説明します。

1. 特徴:
   • 炭素鋼: 「STK」は、炭素鋼であり、主に炭素と鉄からなる合金です。炭素の含有量によって強度や耐久性が異なりますが、一般的に比較的柔軟で加工しやすい特性を持ちます。
   • 鋼管: 「STK」は鋼管として供給されます。一般的には、丸パイプや角パイプなどの形状で提供され、様々な構造物や設備に使用されます。
2. 用途:
   • 建築構造: 「STK」は、建築構造や建設用材料として広く使用されます。柱や梁、支柱、手すりなどの構造部材として利用され、建物や施設の構築に欠かせない素材です。
   • 配管: 水道管やガス管、排水管など、様々な配管用途にも使用されます。その柔軟性や加工しやすさから、配管工事でよく見られる素材です。
   • 一般機械部品: 機械工学や機械製造業においても、一般的な機械部品やフレームなどに使用されます。その扱いやすさから、多岐にわたる機械製品に応用されます。
3. 性質:
   • 柔軟性: 「STK」は一般的に柔軟であり、加工しやすい特性を持ちます。これにより、様々な形状や寸法の鋼管が製造され、様々な用途に利用されます。
   • 耐久性: 炭素鋼の特性により、一般的な使用条件下では十分な耐久性を持ちます。ただし、過酷な環境や腐食には注意が必要です。

「STK」は、その柔軟性と汎用性から、建築業界や機械工学、配管工事などのさまざまな分野で幅広く使用されています。

JIS規格

STK鋼管は、JIS G3444「一般構造用炭素鋼鋼管」で規格化されています。この規格では、STK鋼管の化学組成、機械的性質、寸法公差、検査方法などが定められています。

STK鋼管の特徴

• 熱延鋼板を丸形に圧延し、溶接によって製造される鋼管です。
• 安価で入手しやすい材料であり、汎用性の高い鋼管として広く使用されています。
• 引張強さが290MPa以上保証されており、一般構造用部材として十分な強度を有しています。
• 曲げ、溶接、切断などの加工が容易です。

STK鋼管のグレード

STK鋼管には、以下の5種類のグレードがあります。

• STK290: 引張強さが290MPa以上保証されたグレードです。最も一般的なグレードで、建築物や橋梁などの構造用部材に広く使用されています。
• STK400: STK290よりも炭素含有量が低く、更に優れた溶接性を持ちます。低温脆化性が低く、寒冷地での使用にも適しています。
• STK490: STK290よりも炭素含有量が多く、強度がやや高くなります。高強度な構造用部材に使用されます。
• STK500: STK490よりも強度が高く、更に優れた耐候性を持ちます。海洋構造物など、腐食環境での使用に適しています。
• STK540: STK鋼管の中で最も強度が高く、耐衝撃性に優れています。動的荷重を受ける構造用部材に使用されます。